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パソコン決裁6 Extension Kitで新しく導入された機能について

この文章は、パソコン決裁6 Extension Kitで新しく追加された機能および既存機能から改良された点について説明されています。

作成日:
2009.09.28
最終更新日:
2021.01.29

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内容
1.パソコン決裁6 Extension Kitの概要
パソコン決裁6 Extension Kitは、パソコン決裁の機能をプログラム上から制御を行う開発者用の製品になります。製品をご利用いただくことで、パソコン決裁 捺印プログラムを外部から制御して捺印操作を行ったり、パソコン決裁で取り扱われる、グループ、ユーザといった情報を編集することができます。


2.提供されるコンポーネント パソコン決裁6 Extension Kitでは次のモジュールが提供されます。
名称 形式 用途
捺印ツール Extension EXE形式 OLEコンポーネント OLEオートメーションサーバとして動作し、VB、C#などの開発言語やVBScriptなどのスクリプトから捺印ツール(ログイン操作や電子印鑑オブジェクトの生成などの)でユーザが行う操作を外部プログラムからの制御ができます。
電子印鑑 Extension COMコンポーネント COMコンポーネントとして動作し、VB、C#などの開発言語やVBScriptなどのスクリプトからパソコン決裁で取り扱われるファイルにアクセスし、ユーザや電子印鑑の設定を変更することができます。
電子印鑑 XML Extension COMコンポーネント COMコンポーネントとして動作し、VB、C#などの開発言語やVBScriptなどのスクリプトからパソコン決裁のグループやユーザ情報をXML形式で取得することができます。
電子印鑑 XML Extension ActiveX コントロール ActiveXコントロールとして動作し、専用のESD形式で出力された電子印影情報をコントロール上で再現します。またOLEオブジェクトのようにプロパティ情報を表示することもできます。


 
    2.1 コンポーネントの利用例 提供されるコンポーネントは、ほとんどがCOMコンポーネントとして提供されていますので、簡単にスクリプトなどから呼び出し利用することができます。


    例:捺印用印鑑データファイルに追加されているユーザの一覧を出力するサンプル( VBScript )

    Dim objDstmpLib

    Set objDstmpLib = CreateObject("DstmpLib.StmpDat") '電子印鑑 Extension オブジェクト作成

    '参照する捺印用印鑑データファイルを開く

    if objDstmpLib.SF_DsmOpen("<参照する捺印用印鑑データファイルの場所>", "<開くパスワード>") == 1 then

    do while objDstmpLib.SF_IsEOF() = False

    msgbox objDstmpLib.SF_GetCurrentUserName() 'ユーザ名を取得

    objDstmpLib.SF_MoveNext(0) '次のユーザへ移動

    loop

    objDstmpLib.SF_DsmClose() '捺印用印鑑データファイルを閉じる

    end if

    Set objDstmpLib = Nothing

 
3.新しく導入されたコンポーネント
パソコン決裁6 Extension Kitでは以前のバージョンで用意されていたコンポーネントに加えて、捺印用印鑑データファイル内のグループやユーザをXML形式で取得するための専用コンポーネント電子印鑑XML Extensionが新しく追加されました。


電子印鑑 XML ExtensionのXMLデータの取得例 パソコン決裁で取り扱われるグループやユーザを管理している捺印用印鑑データファイル内のグループとユーザの関係が階層構造になったXMLソースを取得することができます。インターネットアプリケーションなどで、グループとユーザに関連する階層構造を利用する場合に活用することができます。


4.新しく追加されたメソッドとプロパティ
各コンポーネントにパソコン決裁6で新しく追加されたプロパティ情報へアクセスするメソッドが追加されました。現在の設定を確認したり編集を行うことができます。
    4.1 [電子メールアドレス]プロパティ
    パソコン決裁6では新しくユーザの属性値として電子メールアドレスを格納するプロパティ設定が追加されました。このプロパティへのアクセスを行うメソッドが追加されています。
    例:SU_GetUserEmailAddressメソッド、SU_SetUserEmailAddressメソッドなど


    4.2 [ユーザを無効にする]プロパティ
    パソコン決裁6では、ユーザを一時的に無効にする新しいプロパティ値が追加されました。このプロパティへのアクセスを行うメソッドが追加されています。
    例:SU_GetUserEnableStatusメソッド、SU_SetUserEnableStatusメソッド


    4.3 [Windows認証]プロパティ
    パソコン決裁6では、Windowsのアカウント情報を利用した新しい認証方法が追加されました。この関連プロパティへのアクセスを行うメソッドが追加されています。
    例:SU_GetWindowsAccountメソッド、SU_SetWindowAccountメソッド


    4.4 [印面の角度]プロパティ
    パソコン決裁6では捺印時に印面の角度を設定する機能が追加されました、この関連プロパティへのアクセスを行うメソッド・プロパティが追加されています。
    例:SD_GetStampAngleメソッド、SD_SetStampAngleメソッド
 
5.改良されたメソッドとプロパティ
以前のバージョンで用意されていたメソッドに次のような改良が加えられました。
    5.1 ログイン関連メソッド
    パソコン決裁6では、Windowsのアカウント情報を利用した新しい認証方法が追加されました。これに伴い従来のログイン関連のメソッドのパラメータを変更することにより、Windows認証でのログインに対応することができます。
    例:Loginメソッド
    <オブジェクト>.Login("パソコン決裁のユーザ名:User1","パソコン決裁のパスワード")
    ユーザ名を指定する引数に\記号が無い場合には通常のパソコン決裁認証でログインします。


    <オブジェクト>.Login("Windowsのアカウント名:domain\account","Windowsのパスワード")
    引数に\記号で区切った文字列を指定した場合にはWindows認証でログインします。


    5.2 ESD関連の取り扱いメソッド
    パソコン決裁5 Extension Kitまでは、電子印鑑Extensionから出力されたESDファイルは電子印鑑コントロールでのみ表示可能であり、そのプロパティ表示についても電子印鑑コントロールに依存していました。さらに、電子印鑑コントロールはActiveXコントロールとして構成されているためインターネットブラウザやセキュリティなどの考慮する点がいくつか存在しました。パソコン決裁6 Extension Kitでは電子印鑑 ExtensionにESDファイルの読み込みと画像形式への際出力およびESDデータ内のプロパティ情報を取得する関連メソッドが追加されました。これによりインターネットアプリケーションで電子印鑑コントロールに依存しない、ESDデータを利用した電子印鑑の表示が可能になります。
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